熊本の在来種、穂増(ほまし)米
今日は五枚ある田んぼの三枚目(約ニ畝)の稲刈りでした。二、三、四枚目は旭米を育てています。
一枚目の田んぼは、糯米で水俣の在来種、万石(まんごく)という香り米で、1週間ほど前に稲刈りをしました。
一番下の五枚目はアケボノという粳米の晩生品種で、最後に稲刈りをします。
今日は午前中は一人で稲刈りをしました。
一人だと1.5畝くらいが丁度良い位ですね。
午後からは妻が手伝ってくれました。
稲刈りを終えた三枚目の田んぼの旭米
ハザ掛けされた稲が並ぶ。
なんとも言えない、深い喜びが湧き上がってくる。大安心の世界です。
一昨年、私は鹿児島県のさつま町という所で、廃屋と田んぼを借りて、テントで薪暮らしをしながら稲作をしていました。
その時に、熊本の在来種である「穂増(ほまし)」という品種の事を知り、知り合いに栽培している方を紹介して頂き、菊池市のMさんに種籾を分けて頂きました。
穂増 wikipediaより
《穂増は、イネ(稲)の品種の一つであり、江戸時代に栽培されていた古代米(こだいまい)である。熊本県で盛んに栽培された熊本在来種であり、江戸時代に熊本を中⼼に、九州⼀円で栽培され大阪堂島米会所で天下第一の米と称されていた。近年、熊本県内の農家達がわずか40粒の種籾から復活栽培に成功した。
1833年(天保4年)現在の熊本県八代市の現在の高田駅周辺の旧高田村で、⼀人の女性農家によって行われた種取りからはじまった。その後九州一円で栽培されるようになり、江戸時代末期、日本の米相場を左右するとまで言われた肥後米の主流となった。》
自分が八代市出身という事もあり、穂増にとても親近感が湧いたのでした。
Mさんから頂いた穂増は良いところまで育ってくれたのですが、なんと収穫の1週間前に全て猪と鹿に食べ尽くされてしまい、種籾を引き継ぐ事が出来ませんでした。
そらから一年経ち、水俣市に移住して、とあるお寺の朝市イベントに参加した時に、生き物博士である中学生のF君に穂増の種籾を少量わけて頂いたのです。
その穂増は何年も前の物だったらしく、発芽するか分からないとの事でしたが、苗床に種を下ろしてみると、50粒ほどあった種のうちなんと1粒だけ発芽してくれて、田植えをする事が出来ました。
そして、今日、立派に育った穂増の稲を来年の種籾用に収穫しました。
一本植えで28分蘖していました。まさに一粒万倍です。そしてその姿がとても美しいです。
念願の穂増をやっと収穫する事が出来ました。
大切に引き継いでいこうと思います。
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