水俣自然農園

熊本県水俣市にて柑橘をメインにお米やお野菜を自然農で栽培しています。このブログでは、農園のこと、暮らしのこと、園主の想いなどを綴っていけたらなと思っています。宜しくお願い致します。

「効率」や「量」よりも「足るを知る」方が大切

ついつい効率や量に囚われてしまいがちな私たちですが、本来は、私たちが生きていける分あれば良い訳です。

そして生きていける分、というのはそんなに多くを必要としません。


現代は有限の資源を大量に消費し、大量に生産し、飢える人が沢山いるにも関わらず、飽食で病気になり、沢山の食糧を廃棄する時代です。


問題の本質はどれだけ沢山の量が生産できたか、という事ではなく、私たち一人ひとりがいのちの道に沿っているか、人の道に沿っているか、という所にあります。


資源を大量に消費しての生産は、全体でみるとマイナスです。

例え、手作業の農作業であっても資源を消費せず、環境を汚染せず、私たちの健康を損なわず、健康な作物を栽培できるのならば、プラスになります。

それはなんとも幸せな事です。

人の道、命の道から外れていなければ、人は幸せに生きていけるのです。


地域性による違いや技術的な違いで生産量の違いがあってもそれは問題ではありません。

足りていれば良いのです。


もっと多くを、もっと多くを、というのは足るを知らず、他との比較による執着にすぎないのです。それはとても不幸な事であり、自分自身を苦しめます。どんなに蓄えても、どんなに生産(消費)しても本当の幸せに行き着くことはありません。


ところで、宇宙自然界生命界は増える営みをしています。

例えば、山の木を全て伐採し、そこから木を持ち出しても、直ぐに草が生え始めて、肥料を与えなくても木が生えて、いずれ森になります。自然界は消費する事なく、増える営みなのです。

 

その増える営みである自然界に生かされている事を理解し、足るを知る心で生きれば、こんなに幸福な事はありません。

足るを知ることで、消費する事なく、奪い合う事なく、それぞれがそれぞれの地で自立して幸せに生きていけるのです。


このことに早く気付き、その過ちから、構造から、環境から、執着心から離れなければ人類の不幸は勢いを増すばかりです。


私自身が幸せを生きること、その答えを生きることが大切になります。